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富士山と日本人の魅力

関東地区を中心に中国語ガイドの仕事をしています。震災後は来日する方も減りましたが、この春以降、観光客の数も急激に回復してきました。そして相変わらず富士山は大人気です。日本人が中国旅行をするなら万里の長城にと思うのと同様、日本に来たらまずは富士山へと思う方が多く、中国人を対象にしたアンケートでも日本と聞いて思い浮かぶものは富士山、桜、アニメだそうです。(最近はAKBも人気だとか。)

忍野八海 個人的には、空気の澄みきった冬に富士山をご案内するのが一番好きです。五合目までは上がれなくても壮大な雪景色を見ることができますし、富士山は少し離れた所から見た方が美しいのではと思います。夏は道路渋滞で週末は特に大変ですが、クラクションを鳴らす車もなく皆が車間距離を守っていることに驚かれます。天候が悪く富士山を見られない日もありますが、「次回また来る」と言う方が殆どで、富士山に行き期待外れだったと言う人はいないようです。車窓からの素朴な田園風景や深い緑を眺めるだけでも東京観光とは違う気分を味わえますし、森林浴もできて心が浄化されるからかもしれません。

登山者の像 また、時々話すのが富士吉田市に伝わる徐福伝説です。秦の始皇帝が不老不死の薬を求めて世界中に家来を送り、その中の徐福という者が富士山に育つコケモモの実が薬になることを耳にして富士山に登ります。何とか実を摘み帰国しようとしますが、ちょうどその時に始皇帝が亡くなった知らせが届くのです。悩んだ挙句、徐福とその家来は村に残りますが、徐福は死ぬ前に鶴に姿を変えて村の守り神のような存在になるというお話です。現在、この地域は都留郡と呼ばれていますが、これは鶴に姿を変えた徐福からつけられた名前で、福源寺という徐福をまつった古寺もあるとのことです。(徐福伝説には諸説あります。)

お客様記念撮影 ここ数年、特に中国本土からのお客様の反応が変わってきたと感じることがあります。先日、お客様に「最初に来た時は買い物が目的だった。次は富士山など自然に興味を持った。今は日本人自体に関心がある。何故こんなにマナーが良いのか、日本ではどんな教育をしているのか」と言われました。そういえば、以前よりも日本人の内面を意識した質問を受けることが多くなりました。日本人のマナーについて聞かれる時、自分たちの受けてきた教育について話します。幼稚園の頃から「順番を守る」「人に迷惑をかけない」など、競争に勝つことよりも、まずはルールを守るようにと教わったこと。中国の運動会が個人プレー中心であるのと異なり、日本では赤・白組に分かれた団体戦で、皆で力を合わせて組体操をすることなどを運動会で撮った写真を見せながら説明します。日本について本当に理解したいお客様に満足していただけるように、日本文化について更に深く学ぶとともに、実体験も織り交ぜて説明ができるようになりたいと思います。

(駒走 久子)

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