最近のツアー傾向

「秋葉原」 年々日本を取り巻く状況は変わってきています。それと同時に日本と外国との関係、また外国の方々の日本への興味も変化しています。 そういった変化はツアーに如実に現れるかと思われます。最近のツアー傾向を言語圏別のガイドの皆さんに伺ってみました。

中国語
2000年に中国大陸からの旅行ビザが解禁されたが、それ以来人気のスポット自体に変化はなく、 浅草・お台場・秋葉原、箱根、京都・大阪を6〜7日で廻ると言ったところだろうか。大きな変化はやはり観光客数の増加。 どこへ行っても中国語が飛び交っている。ただ、それが我々ライセンスガイドの仕事に結びついているかどうかは別の話だが。(T.K)

英語
世界遺産効果のせいか、東京・箱根・京都・奈良のゴールデンルート以外に、松本・高山・白川郷を初め、 広島・宮島も更に人気が増している。 都内でもお台場は勿論、原宿も表参道から裏通りまで案内、六本木ヒルズ、ミッドタウン、汐留シオサイト等の新しい施設や秋葉原の現代風側面から、 昔情緒のある谷中・根津散策までツアーの多様化が見られる。(K.Y)

フランス語
3年程前から比較的若い世代のツアー客が増えてきた。彼らの目的はマンガ。 世界で日本のマンガが一番読まれている外国はフランスで、宮崎駿のアニメファンも多い。 マンガおたくの聖地が秋葉原なのはご存知でとても人気がある。 ジブリ美術館内では「すばらしい!」を連発しながら隅々まで見学し、キャラクターグッズを買ってご満悦である。(H.N)

ドイツ語
一般的にドイツ語圏の方は日本の自然、古建築・庭園、風俗習慣等に深い関心を寄せられる。 最近は「俳句が趣味」「生け花を習っている」等日本趣味の方も増え、質問も天皇、将軍、宗教、日本文学、産業など多岐にわたっている。 観光ツアーでは1〜3週間の滞在で定番観光地に加えて山陽、四国、九州の訪問や旅館泊を含むものが多くなってきた。(T.T)

イタリア語
年々増えているイタリア人客は、未だに夏や復活祭休暇などのバカンスシーズンに集中している。 しかし最近はハネムーン客が年間を通して来るようになった。 日本のアニメを見て育った世代が成人して憧れの日本へ、というパターンが多い。 そういう若い人達は、食に関しては保守的で日本食を食べない中高年と違って、何でも食べるしよく知っている。(K.J)

韓国語
韓国での電化製品の発展、価格に差のないこと、メンテナンスサービスの視点から秋葉原での買い物希望者は殆んどいなくなった。 逆に5年程前から、以前には考えられなかった皇居見学は増えた。 訪問場所の出発時に、日本人は別れた後で振り向くので、こちらも振り向いて手を振りましょうと案内すると、 良い習慣だねと、喜んで手を振ってくださる。(I.J)

ポルトガル語
お客様に毎回聞かれる質問。「なぜ自転車に鍵をかけないのか?」「なぜお店を出るとき『あっりましたー』と言うのか?」 「なぜ路上にゴミ箱がないのか?」「なぜ女性はストレートの黒髪ではないのか?」「なぜ男性のスーツは黒いのか?」 「なぜ夏なのに女性は長袖の服を着るのか?」「なぜ?」「なぜ?」...日本は本当にミステリアスな国のようである。(Y.M)

ロシア語
急増のロシア人観光客。@超富裕層AスタンダードレベルBサバイバルツアーと多様化。 @「他の人が体験しないことを」と相撲観戦、太平洋の魚釣り、海辺のリゾート、スキーも。 Aカザフスタン・バルト三国からも。 B最低料金で欲張りに。共通項は日本への思い。欧州・アジアへ行き尽くし日本へ。 比較されるのは他国のガイドと。必死の毎日です。(A.H)

スペイン語
スペイン人のツアーで温泉地での宿泊が増えてきている。 お風呂に浸かる習慣がないスペイン人のお客様に、温泉での入浴方法を説明するとそれはもう大騒ぎ。 「郷に従って」思い切って温泉に浸かってみると、リラックスできて大満足。次の宿泊地に温泉はあるかと質問される。 より日本的なことを体験したいというお客様が増えているようである。(M.F)


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