「通訳案内士法」違反は、韓国語、中国語圏からのツアーだけではない。在日欧米人による違法行為も見過ごすことはできない。
中国語圏からのツアーに無資格ガイドが観光地を席巻しているのは、ツアー価格のせめぎあいによるものだが、
無資格の在日欧米人のガイド報酬は、私たちとまったく変わらない。
彼等に共通するのは、母国語でのウェブサイトを通じて海外から受注し、自らが又は在日の同胞を雇って、
業として訪日観光客を案内するパターンであり、日本人の入り込む余地はない。
京都の花街を根城とする白人男性は、“外国人の芸者の専門家”と自称し、メディアにも取り上げられ、
ギオン・ウォーキング・“レクチャー”と称する“ツアー”を継続的、反復的に催行。今では祇園界隈で知らない人はいない。
組織的な違法行為がひときわ目立つのがロシア語マーケット。
旧ソ連国営旅行社の日本支社や在日ロシア人会などが、旧ソ連やロシアから幅広く集客。
在日ロシア人をガイドとして雇い、自家用のワゴン車で白タク営業をしている。
これらのロシア人はネットワークを作り、バスで研修を行い、メーリングリストで情報交換をするなどプロ並み。
稀少言語の壁に逆に守られ、“治外法権”を享受している。
これらの違法行為に日本の旅行会社も無関係ではない。
旅程に“ゲイシャ・ツアー”を組み込み、コンスタントに送客し、
ネイティブガイドが良いと言われれば“お客様は神様”だからと、無資格ガイドにすぐ切り換える。
これはロシア語だけに限った話ではない。
ガイドは言葉が流暢なら良いというものではない。
日本の文化や歴史を正しく紹介するという使命があるからこそ、「通訳案内士法」は存在する。
警察や行政の毅然とした対応が望まれる。
|