舞鶴研修

8月24日、京都駅を出発。約2時間のバス車中では研修に関係するプレゼンを拝聴し舞鶴への期待が高まりました。午前中は赤れんが博物館と赤れんがパーク、ランチ(男爵いもを使用したまいづる肉じゃが等)後、引揚記念館と五老スカイタワーを見学しました。

「舞鶴湾一望」 舞鶴には天然の良港があることから1901年に海軍拠点・鎮守府が置かれ港湾施設や水道・鉄道などの都市基盤が整備されました。レンガ建築物などの遺構が多く残っています。第二次世界大戦後は全国10の引揚港の1つに指定され、1946年12月から1958年までに延べ346隻の引揚船と約66万人の引揚者、1万6千人分の遺骨を受け入れました。1950年以降は舞鶴港が国内唯一の引揚港となりました。「岸壁の母」はあまりにも有名です。

「引揚記念館展示資料」 舞鶴湾のほぼ中央に位置する五老スカイタワーに上ると穏やかな湾が一望できます。東港には日本遺産認定された赤れんがパークや港めぐりの遊覧船乗り場があり、その少し北方には引揚記念館があります。ここではユネスコ世界記憶遺産登録された570点の資料その他を展示しています。西港にはクルーズ船が停泊する埠頭が見えます。

「赤れんがパーク」 赤レンガパークには12棟からなる「赤レンガ倉庫群」があり、うち8棟は国の重要文化財に指定されています。1号棟は赤レンガ博物館として公開されており、12棟の中で唯一の鉄骨レンガ建造物で国の重要文化財です。鋼材は米国カーネギー社製造のものを輸入して使用したので、天井部分や窓枠にはカーネギーのロールマークが残っています。古代文明のレンガをはじめ、世界の建造物で使用されたレンガを展示する世界で唯一のレンガ博物館です。舞鶴港が13年にわたり引揚者を受け入れた関係で、戦争と平和に因むレンガが展示されています。アウシュビッツ強制収容所、チェコのテレジン強制収容所、広島原爆ドーム・長崎浦上天主堂のレンガ等々。日本人抑留者が2年余りで建設したナポイ劇場が地震でも倒れることがなく、日本人の仕事ぶりが賞賛された事実には感動しました。 「フランス式レンガ積み」 その他、レンガの種類や積み方、日本のレンガ、舞鶴市とレンガ、ホフマン窯内部再現と説明などの展示があります。
2号棟は舞鶴市政記念館として公開され、舞鶴市の歴史にまつわる展示がなされています。中でも日本に5艘しかない5,300年前の丸木舟は圧巻です。姉妹都市であるナホトカ、大連、ポーツマスに関する展示、舞鶴出身のオリンピック選手の「友情のメダル」の展示もあります。
「五老スカイタワー前」 3号棟はまいづる智恵蔵として公開されています。縄文丸木舟の発掘当時の写真や旧海軍の町・舞鶴に関する展示がなされています。東舞鶴の町並み、舞鶴の基幹産業、映画のロケ地、基地としての役目、舞鶴の名前の由来など興味深い展示があります。
今回は無理でしたが港めぐりの遊覧船には是非乗ってみたいものです。


(武津 泠子)

前の記事へ バックナンバーリストへ戻る 次の記事へ

トップページ

Copyright(C)2001 JFG All Rights Reserved.