2007年度通訳案内士試験の合格者数は1947年に試験が始まって以来最高の1,905名、
全言語の平均合格率はなんと20%に達しました。
これを受けて、JFGは受講者の立場に立って新合格者研修会の見直しを行いました。
まず、今年は東日本での5日間研修(バス2台、定員90名)と西日本での4日間研修(バス1台、定員45名)に加えて、
東日本で2日間机上研修(定員100名)も実施し、多くの合格者の便宜をはかりました。
又、昨年は申し込みが合格発表日の午前9時前から殺到し、
JFG事務所の電話やファックスが一時繋がりにくくなるほどでしたので、
今年度からは両地区とも新合格者研修説明会後まで申し込み締切日を延長し、
抽選で受講者を選考する方法をとりました。
このことにより、説明会でJFGの活動や団体としての理念を正しく理解した上で
申し込みをしていただくことができるようになりました。
また万が一抽選にもれた場合でも、他の団体の研修申し込みに間に合うよう、
受付から抽選発表までのすべてを早期にしかも迅速に行いました。
更に、今年は両地区の実地研修でワイヤレスガイドシステムを導入し無料貸与しました。
これにより混雑した場所や大きな声を出せない場所でも講師の話を聞き漏らすことがなくなり、
落ち着いてメモをとることができたと受講者の方々に大変喜ばれました。
また今年からですが、JFGでは新合格者研修受講者に国交省がガイド団体と共に作成した
“通訳ガイドスキルアッププログラム”に準拠した内容の研修を履修したということを証明する
「受講記録簿」を修了証書と共に配布しました。
受講者はこれを旅行会社などに営業活動をするときに、
添乗業務などの基礎知識は受講済みであることを示すために使用することができます。
研修会の企画、準備、開催のすべてを現役の通訳ガイドが行っているJFGの新合格者研修会の質の高さは、
過去の受講者の口コミを中心に合格者の間で広がっているようで、年々申込者が増え続けています。
今年も受講者のアンケートには「ガイドの貴重な財産である知識とノウハウを惜しみなく伝えようとする講師と、
受講生一人ひとりに細やかな気配りを見せてくれたスタッフの熱意に感動した」との感謝の言葉が並び、
ガイド業の貴重なオフシーズンを研修会の準備に費やした講師やスタッフを元気付けてくれました。
増加する訪日外客数に比例して大量の合格者が輩出されている通訳ガイド業界ですが、
中国語圏や韓国からの添乗員による無資格ガイド行為の横行により、
合格者の活躍の機会が奪われているのが現状です。
有資格のガイドが無資格者に劣っていたと言われないためにも、
JFGは新人研修とその後の各種研修の質をさらに高めるための努力を続けると共に、
国交省や警察にも無資格者の取り締まり強化を繰り返し要望していきます。
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