観光、ビジネス等で訪日する各国のお客様の興味は千差万別、したがって買い求めるお土産も実にバラエティーに富んでいます。
時には「百戦錬磨」のベテラン通訳案内士でさえ初めて耳にする品物やお店の名前に途方にくれる(笑)こともあります。
英語
Tシャツは手頃なお土産。特に「侍」「祭」「一番」等の漢字の入ったものが一般的には喜ばれるが、
中には敢えて英語のロゴ入りの物をお求めになる方もいらっしゃる。
聞くと、「日本のTシャツのロゴは、英語が間違いだらけでおかしいし、とってもcute。絶対にみんな喜ぶわ。」とのこと。
やれやれ。ガイドもうっかり変なロゴ入りの物は着られない。(Y.O)
ドイツ語
キッチュという言葉はドイツ語だが、ドイツ人の好みはキッチュとは正反対に渋め。
侘び寂びテイストの書画、漆器、和紙、七宝焼などが人気。また禅という言葉にうっとりする傾向があるようで禅Tシャツや作務衣も売れ筋。
いかにもドイツ的と思わせるのは、刃物に強いお国柄としての包丁、そしてビールのお供に柿の種は絶大な人気を誇っている。(H.M)
中国語
まず化粧品が挙げられる。資生堂やファンケルは特に人気。次に健康関係グッズ。
磁石のネックレスやサプリメント、コラーゲンを含む健康食品をよく買われる。セラミックス製の包丁やルーペ付の爪切りなども人気。
また、京風の携帯のストラップなどを好まれる。食べ物では日本産の乾物の貝柱やあわびが人気。チューブ状のわさびも買われる。(M.T)
フランス語
部屋着風のポリエステル、ないしシルクの着物は皆買っていく。
変り種では高山の朝市でもみじの苗、卓上網焼きコンロ(これはほう葉味噌で味をしめたよう)を買った人。
日本料理に興味がある人は合羽橋で包丁。築地の場外市場での、土産物屋よりリーズナブルな箸、皿、日本茶なども人気。
料理関係者で神戸牛の塊を買っていった人もいる。(M.H)
イタリア語
お土産の好みは個人差がある。ドラえもんで育った世代は日本のアニメキャラに目を輝かせ、ハローキティのレア物を求めて渋谷を目指す女性もいる。
幼い子や孫にドラゴンボールのフィギュアを頼まれたという人もいるし、箱根の秘密箱のような特産品を買う人も少なくない。
両親には、可愛いこけしなど、Made in Japanのものが好まれている。(K.K)
韓国語
お土産として韓国人が買って帰る物は年齢別に少し違いがある。
20代の若い女性は日本の若者のファッションに興味を持ち、原宿や渋谷で服、靴下、若者向けの化粧品を買う。
主婦は味噌、しょうゆ、カレーなどの食品、SK2や資生堂の化粧品、薬など。
若い男性はデジカメや、パソコン周辺雑貨が多い。象印の電気釜は、もう昔の話である。(H.R)
ポルトガル語
ポルトガル人もブラジル人も漢字のTシャツ、日本の景色のDVD,邦楽のCDなど。
印象に残る日本土産は、ポルトガル人がホカロン、紐を引くと熱燗になる日本酒、柔道の黒帯、粉わさびなど。
日本の文化に比較的触れる機会の多いブラジル人はミニチュアの仏像、数珠、日系人は最新式のかまど炊き炊飯器など。
事前にチェックをして来日される。(N.K)
ロシア語
典型的な日本土産以外では、釣り具、ウォシュレットトイレ、薬、サプリメントの購入希望も多く有る。
こんなことがあった。正露丸を名指しでたくさん買いたいというので「正露丸の意味を知っていますか?」と聞くと「知らない。」。
説明を聞くと、大爆笑。そのあとで、「効くかい?」「勿論、日露戦争前からのロングセラーですもの。」。(N.M)
スペイン語
最近はスペイン語圏のお客様たちも足のツボやマッサージ、鍼灸などに関心ある人が多くなった。
「足の血行を良くするためにも5本指のソックスが健康に良いのですよ。」と言うが、まだこの域までは到達できないで足袋式を好む状態。
浅草で時間があればある店に連れて行く。3足千円で絵柄も外人好み。雷門のおかげで、風神雷神や富士山が好まれる。(S.Y)
タイ語
出張で訪れる男性は、ゴルフ用品、ロレックスやオメガ等の高級中古時計。
観光で来た女性は、資生堂アネッサ、TSUBAKI、足のむくみ取り靴下、汗拭き取りシート、ヘアカラー、サプリメント。
変わり種は、米国発だがパルコのキャンペーンに使われてブレイクしたブライス人形や黒色のティッシュ。
お菓子はロイズチョコレートが人気。(S.T)
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