2007年度JFG新合格者研修会(関東)レポート及び通訳ガイドスキルアッププログラムについて

2007年度の東日本地区JFG新合格者研修会(2006年度通訳案内士試験合格者対応)は、例年通り2週末を利用し、2月24、25、26日、3月3日、4日に開催しました。 国交省の施策のもと合格者が大幅に増加したため、JFG研修会は2年前から合格発表から数日で研修会が満員になるという状況が続いていました。
今年は東日本地区でバスを2台に増やすなどして備えましたが、今年度から英検1級保持者の筆記試験免除が行われたことや、 前年度に申し込みが遅れて受講できなかった旧合格者が合格発表と同時に申し込みをしてきたことなどから、 今年もJFGの研修会は西日本では合格発表当日に、バス2台で対応した東日本でもその翌日で満員になってしまいました。 受講を希望しながらご期待に添えなかった方々にお詫び申し上げます。

鎌倉大仏での実地研修 JFGの研修会の一番の特徴は、講師、そして準備・実行スタッフのすべてが現役の通訳ガイドであるということです。 今年度の東日本地区の5日間の研修に携わった講師およびスピーカーは17名、スタッフは14名でした。 皆仕事を抱えながらこの研修会の準備のために多大な時間を使ってくれました。
新合格者研修会ですから、研修地は成田・東京・鎌倉・箱根・日光と、 現役ガイドである講師にとっては準備なしでも十分に仕事ができる基本的なところばかりですが、 どんなお客様より熱心にメモを取る新合格者を対象にするこの研修会のためとあれば今年も講師陣は下見や事前勉強を重ねて臨んでくれていました。
講師をお願いするに当たっては、お客様や旅行業界から指名を受ける評判の高いガイドであること、 そして何よりJFGのガイドの質を高めることに意欲を持ってくれている方であることを重視しています。 今年の講師陣は何人かのベテランを除けば大半がJFGの研修会を契機にガイドを始めた方たちでした。 このことは優秀な後継者育成を第一の目標にしているJFG研修会の成果の何よりの証明になっています。

バス内でのガイド研修 今年の受講者の特徴は男性の受講者の増加です。東日本地区受講者91名のうち3分の1が男性でした。 メインとなったのはこれまでどおり30代から40代の女性でしたが、 今年は第二の人生計画に通訳ガイドを選ぼうとしている団塊世代の男性と、20代〜40代の転職希望の男性の受講が目立っていました。 経済的には不安定な通訳ガイド業界への男性の関心が増した背景には「好きなことを仕事にしよう」という現代の風潮があるように見受けられました。

平成18年に改正された「通訳案内士法」で通訳案内士は資格取得後もその知識や能力を維持向上させるために努力することが義務化され、 来年度からはJFGも協力して国交省が作成した「通訳ガイドスキルアップ・プログラム」に準拠した新合格者研修会やそれに続く ブラッシュアップ研修会や各種の研修への受講記録を各自が保持し、営業活動に使用できるようになります。 引き続きJFGの研修会にご期待ください。 


(松本美江)

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