アンケート 1
通訳ガイドとして必ず持って行くものは?
われわれ通訳ガイドは、一人一人が独立した個人事業者です。
ガイディングや添乗業務の基本は同じですが、人によって仕事のスタイルはさまざま。
そこで、JFGでは会員内メーリングリスト「知恵の輪」を使い、通訳ガイドの仕事に関するさまざまなアンケートを実施しました。
記念すべき第1回では、お客様に満足していただくための「小道具」を教えてもらいました。まずは 殆どのガイドが持ち歩くモノ「定番編」です。
さて、気になる通訳ガイドの鞄の中身は?
通訳ガイド免許証
これを必ず持ち歩くと書いた人は、たったの2人だけでした。ほかの皆さんは、あまりに当たり前すぎて思い浮かばなかったのかもしれませんね。
虎の巻
各自が、長年にわたって情報を書き溜めた手帳やノートを挙げています。
気になるその中身は、社寺・訪問箇所にまつわるエピソード、日本史の重要年代、電話番号がぎっしり、そしてツアーの内容に合わせてカスタマイズされた話題メモなどです。もちろん団体の顧客情報や行程表も忘れずに持っていきます。
地図
ベテランガイドのお薦めは1万分の1以上の詳細なもの、関東圏広域鉄道路線図(ゼンリンのミウラ折でぱっと開く! 閉じる!がとても便利)。
旗
これはお客さまを誘導したり、迷子を防ぐためには必要不可欠。
バンダナ、鯉のぼり、お客様の国の国旗、お手製の旗など各自工夫を凝らしています。
統計資料
お客さまの中には、統計数字が三度の食事よりお好きという方もいらっしゃいます。
朝日新聞社から出版されている Japan Almanac やガイドブックなど。
ハイテク機器
三種の神器である携帯電話・電子辞書・電卓のほか、ザウルス、ノートPCなどなど。
普段あまり行かない所ならデジカメを持っていく、という人もいました。本来は資料収集の道具ですが、人数の少ないツアーの時は写真を撮り、プリクラにしてプレゼントすると喜ばれるとのこと。
意外に活躍するのが電子辞書の広辞苑。残念ながら、英語以外のガイドは電子辞書というわけにもいかず、重くてもやはり辞書を持っていかなくてはなりませんが、これも現場で実際に引くことはほとんどなく、言わばお守り代わりです。
ガイド業務用財布
ツアー前、通訳ガイドは旅行会社からファンドと称する現金を預かり、ツアー中にかかる経費をそこから出していきます。
ツアーが長く続くと自分の所持金と混ざり合って混乱するため、ファンド用財布を用意する人もいます。
名刺
ツアーも終わり近くになると、お客さまから連絡先を教えてほしいとよく言われます。
クリスマスシーズンには、今までアテンドしたお客さまからのカードが山ほど届きます。
実際のガイディング中に使用する小道具
- ・ 漢字の成立説明用ファイル
中国語のお客さま以外の方たちにとって、漢字の成り立ちは興味を持って聞いていただけるテーマの1つです。
そのために使う小道具は、ガイドによって小学1年生用のひらがな・カタカナ・漢字表だったり、ボードやスケッチブックにまとめたものだったりとバラエティーに富んでいて、かなりの人が必須アイテムとして挙げていました。 - ・ 写真
皇居・江戸城や皇室ご一家のお写真をはじめ、着物、結婚衣裳、お祭り、子供の学校生活や家族の日常生活の写真などなど。
ずばり自分の家族や住まいの写真を持って行く!という人も約1名。
文具一式
マーカー、修正ペン、スコッチテープは必須。
ほかに A4 の紙、筆記用具、クリアケース、はさみ、ポストイット、ホッチキス、クリップなどもあると便利。
スケッチブック大の紙や画板を持って行き、実際に絵を描いて説明するというガイドも。
また、用途が多くメモ用紙に使っても喜ばれる懐紙、バスの運転手さんにチップを渡すための祝儀袋やポチ袋も重宝します。
医薬品
解熱剤、ビタミン剤、酔い止め、バンドエイド・・・ただし、これはお客さまに差し上げるとトラブルの元になりかねないので、外用薬を除くものは自分用です。
その他、温泉の元、「休足時間」(足の裏に貼る湿布)などで、ツアー中の疲れた体をリフレッシュ!
クレジットカード、キャッシュカード
万が一ファンドが足りなくなった時に備えて。
水
ガイドは殆ど喋り通しで喉が渇きます。500ml入りのペットボトル。
歯磨きセット、ガム、のど飴
エチケットも忘れずに。
次回は必携小道具「アイデア編」です。お楽しみに!