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禅に関する講義及び坐禅実践・麸と湯葉の工場見学及び精進料理の話

<研修内容>

9時半から12時まで妙心寺内の微妙院にて禅に関する講義と坐禅実習、午後は半兵麸で、麸と湯葉の工場見学の後、<麸と湯葉の出来るまで>と<精進料理>の話、その後試食タイム

<禅に関する講義と坐禅実習>

講師の島崎義孝氏は、亀岡にある東光寺の住職で、花園大学で宗教社会学の講義もされています。米国留学の経験もあり、英語が堪能です。まず禅についてのお話がありました。

「禅の修行は、自己とは何かを追及する過程であり、坐禅をすることにより、心と体を調和させ、自己と言う枠を越えることにより、ある種の生き死にに対する恐れをなくすことが出来る。禅とは、自分とは 何か、どこから来て、どこに向かうのかを考えることである。」次に坐禅の仕方を教えていただき、実際に30分強坐禅をしました。坐禅には、調身:身を調える、調息:息を調える、調心:調身、調息により自然に心が調えられる、の三要素があるとのことです。またもっと具体的に、坐禅をするときの姿勢について、息の調え方について、警策の受け方について教えていただき、ガイドをするときの大変参考になりました。

<麸と湯葉の工場見学及び精進料理の話>

半兵麸は創業300年以上を誇る老舗です。まず麸と湯葉の工場をそれぞれ見学させていただきました。
麸は主原料が小麦粉で、その中からとられたグルテン(たんぱく質の一種)のみで出来ています。また、湯葉も大豆蛋白のかたまりで、どちらも日本固有の非常に優れた食材であることがよく分かりました。
次に半兵麸の会長の玉置様より精進料理についてのお話を伺いました。
「精進料理は一汁一菜、もしくは一汁三菜が基本。しかしその中に、五色(赤、青、白、黄、黒) 五味(甘、酢、塩、渋、辛) 五法(生、焼、蒸、煮、揚)がすべて備わって初めて精進料理と言える。
また食べる側の法則として「五観の偈」があり、禅の修行僧が食事を受ける際に心に想念する反省と感謝の意を含む偈文である。食の文化が天下を左右することもある。食の大切さを学ばなければならない。」
その後の試食タイムでは、半兵麸さんの御好意で、笹巻麸、柿麸、ここでしか味わえない汲上げ湯葉などをいただきました。とてもおいしかったです。又、五條の本店では、麸、湯葉を使ったお料理のレストランもやっていらっしゃるとのことでした。一度利用されてはどうでしょう。

(河野 久美子)

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