各国のおふくろの味・郷土料理
日本各地・そして各個人でも異なる「お袋の味・郷土料理」。言語圏が異なればその違いはさらに大きなものだと思います。各言語の組合員に聞いてみました。
オーストラリアで大勢が集まるとよく登場するのが「ロースト・ディナー」。ローストした肉に茹でた野菜とジャガイモを添えグレイビーソースでいただきます。イギリス発祥の料理なので、カナダ、ニュージーランドなど他のイギリス連邦加盟国でも一般的なようです。
(英語 Y.O.)
広大な中国では、地域や民族によって料理も様々です。北京は豚の角煮や水餃子、西安では羊肉スープのすいとん風・・お客様に尋ねると、出身地によって答えが違いました。台湾では切干大根の卵焼き、香港はスープやお粥が代表的な「おふくろの味」とのことです。
(中国語 H.K.)
ドイツの名物といえば多彩なじゃがいも料理。典型的なドイツ風ポテトサラダは酢とオイル、ブイヨンで味付けしたシンプルなもの。皮つきのままゆでるのと、熱いうちに皮をむいて味付けるのが秘訣で、簡単ながら美味しい。さすが「Kartoffelfresser(イモ食い=ドイツ人のあだ名)」の国です。
(ドイツ語 A.S.)
母の出身地のオベルニュ地方の簡単で美味しい薬膳スープです。大きい鍋に水を沸騰させ、塩、野菜(玉ねぎをベースに、長ねぎ、季節の野菜など、コツはジャガイモを少々)を入れ90分煮詰めます。それを濾して好みで生クリーム少々か赤ワインを入れて完成!
(フランス語 N.S.)
韓国の「おふくろの味」は「キムチ」と「ブルゴギ」だと思います。また韓国済州道の郷土料理に「あわび粥」があります。鮑やその内臓をごま油で炒めおかゆを炊き最後にすりつぶした松の実を加える「あわび粥」は滋養に優れ里帰りが待ち遠しくなるオモニの味です。
(韓国語 C.K.)
メキシコ料理に欠かせないのはトルティーヤ。トウモロコシ粉で作った円いパンです。スペイン北部ではウナギの稚魚が名物ですが、近年日本への輸出量が増えて稚魚の値段が上がっています。たっぷりのオリーブオイルで炒めてシンプルに味付けして食べます。
(スペイン語 K.O.)
ブラジル料理と言えばフェイジョアーダ。 豆を牛や豚の干し肉、豚の耳、鼻、足等と一緒にじっくり煮てカレーライスのようにご飯と食べます。 もう一つ代表的なのは豪快な串刺しのシュラスコ(BBQ)。海洋国ポルトガルでポピュラーなのはバカリャウ(干しダラ)。
(ポルトガル語 M.S.)
豊かなロシア料理の中でも手間を惜しまずに作るペリメニ(シベリア風水餃子)はまさにお袋の味。皮も具も自慢の「うちの味」にして帽子形に包みます。茹でてバターやサワークリームをのせ、好みでパセリやディルをふりかけることも。冷凍保存できるのも便利。
(ロシア語 F.N.)
私の「イタリアのおふくろの味」はジェノバのカタクチイワシのマリネです。新鮮なカタクチイワシを下ろしてニンニク、イタリアンパセリ、レモン汁をかけて冷蔵庫で休ませます。レモン汁がよくイワシになじんだらオリーブオイルをたっぷりかけていただきます。
(イタリア語 H.S.)
トムヤムクンはお味噌汁のように家庭によって味が異なります。ココナッツミルクを入れた濃い色と、入れない透明なスープ。どちらが好きかはタイ人でも好みが分かれます。こぶみかんの葉やレモングラス等色々入ったスープは抗がん性にも優れているそうです。
(タイ語 S.T.)