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ビール工場見学

サントリー武蔵野ビール工場 シャトルバス
今回の研修会では、京王線・JR南武線の分倍河原駅から送迎バスで5分のところにある「サントリー武蔵野ビール工場」を訪れました。
当日は案内係の後に従い醸造の工程を見て回り、最後に試飲もできる1時間ほどの訪問となりました。身近な飲料であるビールの醸造工程がよくわかり、大変有意義な研修でした。
ここは約40年前に醸造を開始したサントリーの最初のビール工場で、当社の首都圏のビールはすべてここで作られるそうです。

製造過程
製麦
ビールは水と麦とホップからできている。大麦に水(丹沢山系の天然水)と空気と適温を与えて発芽させると、「でんぷん分解酵素」がつくられる。芽が出ると温風で乾燥させ、発芽を止め、根を取り除く。これが麦芽(モルト)である。
仕込
モルトを粉砕して天然水を加えると、どろどろしたマッシュができる。麦芽中のでんぷんが、さきほどの酵素により糖に分解される。これにホップを加えて煮沸すると甘い麦の「麦汁」ができる。

サントリー武蔵野ビール工場 発行過程
発酵
麦汁を冷やし、「酵母」を加え、10℃前後に保つと酵母は麦汁中の糖を取り込み、「アルコール」と「炭酸ガス」をつくる。約20日で麦汁からアルコール度約5%の若いビールが誕生する。おいしくするために巨大なタンクの中で0℃で2~3週間熟成させる。じっくりとビールに炭酸ガス が溶け込み、オリが沈み味と香りがまろやかになる。
濾過
役目を終えた酵母を珪藻土とミクロフィルターでろ過して、完全に除去する。これで「生」ビールが完成する。昔は加熱処理で酵母の働きを止めていた。
ビン・缶・樽詰
完全に機械化された工程により、酸素との接触を避けるため炭酸ガスを使い容器に詰められる。

サントリー武蔵野ビール工場
以上が大体の工程です。また、この工場では環境保護の立場から、生産工程で出る副産物・廃棄物はすべて再資源化されるそうです。例えば、アルミ缶はリサイクルされ、ビンは傷ものでなければ再利用され、傷ものは再生タイルにという具合です。
歩きながら説明を聞いた後、ゆったりした部屋で試飲のサービスを受けました。さすが工場のできたてのビールは家で飲むものとは一味違っておいしく感じました。ビールをおいしく飲む には、グラスをふきんで拭かず自然乾燥させ、冷やしすぎない(冷蔵庫で4~5時間)のがいいそうです。注ぎ方は意外なことに、泡をつくるためにかなり高い位置からグラスの3分の1くらいまで勢いよく注ぎ、泡が落ち着いたらグラスに沿ってゆっくりとビールと泡の割合が7:3になるように注ぐのがコツとのことで、いろいろとためになった研修会でした。

サントリー武蔵野ビール工場 TEL:042-360-9591
工場の詳細な情報は https://www.suntory.co.jp/factory/

(重光 哲郎)

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